関西初「オタク芸人イベント」に対する個人的な思い。

さてオタッキー&翼に対する個人的な考えを書きます。

僕はbaseから松竹。ケーエーに大滝エージェンシーにインディーズライブ。東京にもオンバトの審査員をしに行ったり大川豊興業とかそれはもうほんと色々見に行くお笑いオタクです。

それと同時に夏、冬 は「コミックマーケット」と言う漫画、アニメオタクが参加するイベントにも欠かさず行くそっち方面のオタクでもあります。

そしてこの2つのオタクを兼ねる人間があげる「オタク芸人」と言えばほぼ「アニメ会」か「はりけ〜んず」です。

アニメ会は大川豊興業所属芸人「三平×2(みひらさんぺい)」とフリーの芸人「国井咲也」で組まれたオタクユニット。三平さんはコミケに行って毎回80〜90冊の同人誌を購入する傍ら何と自分でもスペースを取って同人誌を出す側までやってしまう生粋の「同人芸人」ちなみに出演するお笑いライブを「コミケがあるから」と休んだ事さえある。

一方の国井さんは少女漫画大好き。「快感フレーズ」と言う漫画に出てくるバンドマンの男キャラ「大河内咲也」に心底惚れてしまい裁判所に行って自分の本名「国井正勝」を「国井咲也」に変えてしまったと言う正気の沙汰ではない芸人だ。

はりけ〜んずは東京吉本のコンビの漫才師。特にボケの方の「前田登」さんがオタク。R−1グランプリでは「ワンピース」の「ルフィ」のコスプレでネタをしたり一人で「前田登単独オタクライブ」を開催するほど。コンビでも「アキハバラ情報局」「声優コロシアム」などタイトルを聞いただけでもそっち方面とわかる番組を持っている。

全員東京の芸人。関西にはこのような芸風の人はいなかった。そこに現れたのが天津の向さんである。

見た目がオタクっぽい(キノコヘアー 眼鏡 小太り) よく「きんぎょ注意報!」と言うアニメの話をする。 baseに出始めた頃はそれくらいだった。しかし2004年くらいから急速にコンビのネタでもオタクネタを押してくるようになる。
しかし天津のやるオタクネタはオタクから嫌われていた。オタク芸人ファンの間では「偽オタク」「見た目がオタクっぽいのを利用しているだけ」 と言うのが共通の認識だった。

僕もそう思っていた。では天津と他のオタク芸人の差は何なのか?それはアニメやオタク界に対する「愛が」ないのである。

天津のネタには「脳内妹に萌える話」と言うのがある。向さんが妄想で自分に妹が出来たりメイドがいたりするのを楽しそうに話すネタ。これだけ聞くと「オタクネタじゃん」と思うでしょうが…。

天津のオタクネタの笑わせ方はそういった向さんを「キモチワルーイ」などとあざ笑う笑いなのである。マスコミが秋葉原に行きオタクを写しバカにしているような感じ。

アニメ会のライブは一つの作品を選んでその作品を紹介したり漫画のキャラと自分のデートを妄想した話を発表したり最近ハマってるアニメの話などを芸人テイストで面白くするトークライブ

はりけ〜んず前田さんのライブは VTRゲストに声優が出てきたりする。コントでもオタク世界への入り込みが違う「電車男」と言うタイトルのコントは電車で助けた女性と喫茶店でデートする話なのだが女の子がふってくる話をことごとくオタク話にすり替えてしまいあきれられる と言うネタである。このネタはオタクをバカにしたネタではない。苦笑しつつ出てくるオタクネタに笑う(この差って一般人にはわからないのかなぁ…)のである。今までになかった「オタクネタの教科書の最初のページ」に出てくるような素晴らしいネタなのだ。

しかしはりけ〜んずは関西で言うと「中川家」や「矢野・兵動」のようなどちらかと言うとご年配の方向けの芸人。ルミネなどではこういう単語を出すのを我慢している(梅田花月で見たときはプリキュアの話してたけどそれが一切反応なかったのでそれだけだった)前田さんはほんとうにやりたいオタクネタを自分ひとりの単独ライブで思いっきりやっている。

天津ではしょうがないのかもしれない。しかし単独でやるオタクイベントなら…!向さんはオタク芸人なのか? それともキャラとしてやってるだけなのか? 僕はそれを見に行った。